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唐突に「世界の中心に触れたくなって」ホワイトハウスの庭の池に、運試しよろしくコインを投げる(しかもその行為が不穏と見做されるなどまったく思わない)主人公の女子大生の思慮のなさに、まずびっくりする。おそらくそれが製作者の想定する、まさに「ノイタミナ」枠のメイン視聴者層であろう「リアルな若い女」の姿であり、その「等身大のリアル」をIG流の「リアルな政治劇」の渦中に放り込むために、羽海野チカによるキャラクターデザインが用意されたのだろう。
一方、記憶を奪われ全裸で出現した青年には、誰もが「ターミネーター」や「ジェイソン・ボーン」を連想するのだが、その突っ込みも織り込み済みとばかりに、登場人物自身によって元ネタが明かされる。ここには「スィーツ(笑)」と「すれっからしの観客」双方への悪意がある。そして、お前たちの誰もが当事者であることを免れないのだと示すように、東京にミサイルが落とされる。
こういうあざとさや、「お前たちに世界の真実を見せてやる」ふうの啓蒙臭が鼻に付かないでもないが、それでも「他者としての観客」を意識した悪意(あるいはみくびり)において、今期のアニメで最も挑発的な作品であることはまちがいない。
日々のつぶやき
2009-04-11
東のエデン
ラベル:
アニメ
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