日々のつぶやき

2008-06-29

不条理日記

牛角食堂上石神井店にて「定食50円割引券(牛角食堂笹塚店のみ有効)」を渡される。

2008-06-25

気がつくとあのヒトのことばかり

実家に帰省していて、たまたま『新・科捜研の女』という警察もののドラマを観た。
乳母車の連続爆破事件が発生する。赤ん坊が降りたのを見計らって爆発させているらしいのだが、近くに犯人の姿は見当たらない。で、科捜研の女こと沢口靖子が、例によって科学の力で犯人を追いつめていくのだが、その犯人の姿というのがもう何とも(思いっきりネタバレですが、読み終えた5分後に記憶が失われますので大丈夫)。
犯人は有名大学工学部の大学院まで卒業したものの無職の若い男で、保険もないため満足に歯の治療も受けられない。そんな自分には決して持ちえない幸せな家族の姿を見ると、虫歯と心の痛みが疼くのだという。それで他人の幸福を破壊しようというわけだ。
これを観て「なんて陳腐な社会派ドラマなんだ」と呆れた。しかも理系・若い男・独身・無職などへのステロタイプな偏見を、格差問題の告発という美名の裏で無意識に視聴者に植え付けているのが始末に悪い。ほら見ろ、うちの母親が犯人に息子の姿を重ねて涙目だぞ。どうしてくれる(私が涙目)。

ところが、程なくして本当にそんな「陳腐な社会派ドラマ」紛いの事件が起きてしまった。別にこれは『新・科捜研の女』が事件を予見したわけでもなければ、事件の側がフィクションを模倣したものでもないだろう(あたりまえだ)。単にドラマの製作者も加藤容疑者も、同時代のステロタイプな偏見・固定観念を共有していたに過ぎない。過ぎないのだが、ドラマの作者は時代のテンプレートに沿って陳腐なフィクションを生み、加藤は同じテンプレを真に受け、テンプレ通りの人間像に相応しい行動を取った。繰り返すが、これはフィクションへの批判ではない。フィクションと現実をともに汚染するステロタイプに突っ込みを入れる他者(他者性)を、内にも外にも加藤が持っていなかったことが問題なのだ。

「なぜ人を殺してはいけないのか」という、いわゆる「なぜころ問題」にいまさら回答するなら、「協業が成立しないから」と答える。いつ自分を殺すか知れない相手と、同一の空間にいることはできない。そうなると生産も交換も流通も知識の伝達も不可能となり、文明が成立しない。「人を殺してはいけない」というのは、文明の基盤としての協業を可能にするための最低限の了解事項なのだ。
だとすれば、自分が協業の中に存在していない、協業の恩恵を受けていない(としか思えなくなっている)人間にとって、「人を殺してはいけない」というルールは自明のものではなくなる。殺す相手が「誰でもよかった」というのは、もはや憎しみの対象としての特定の他者すら存在せず、といって権力や資本家というふうに敵を図式化することもできない。彼を協業の輪から排除した「世間」全体が敵であればこそ、殺すのは(彼以外の)「世間」を構成する「誰でもよかった」のだろう。
逆にいえば、孤独な無差別殺人者を生まないためには「ひとを協業から疎外しない、疎外されていると思わせない」ことが社会にとって重要になる。そりゃそうなんだが。ファミレスで平日昼間にカラスヤサトシ『カラスヤサトシ』(講談社)を読んで笑っている私にどうこうできるはずもない。
ふと思う。おそらく単行本が出た今でも年収が250万に届かないであろう(そうであってほしい)しみったれた30男が、独り安アパートで「九死に一生」を得て自暴自棄から免れる。そんな姿も笑いの中に描いたカラスヤサトシの漫画を読んでいたら、加藤容疑者は救われていたのだろうか。「カラスヤはクリエーター様、同じ不細工でも俺とは違う」とか言うだろうか。

2008-06-21

10%の関係

夕食。雨の日に10%割引になるというチケットを手にガストへ。日中は降っていたのだろう、確かに地面は濡れているが、今は止んでいる。チケットが有効となるディナータイムの18時以降は雨が降っていない。この状態を「雨の日」と呼べるか。微妙だ。持ち合わせは千円に達しない。割引が認められなければ料金不足となるギリギリの価格の、ハンバーグ&オムライスプレートにドリンクバーを注文。これは賭けだ。
不安に震えながらも飯を食い終わりレジカウンターへ。現在は降るや降らずや、傘を差す人影はない。雨認定はレジのお姉ちゃんの裁量次第。視線を落とし審判の声を待つ。果てしなく思える時間が過ぎ、やがて。

——10%割引とさせていただきます。——

雨か。賭けに勝った私は、胸を撫で下ろしつつ店を後にした。髪の薄い者にのみ感知できるほどの弱い雨は、アパートに辿り着く間際に紛うことなき豪雨となり、薄くなったジーンズを突破して破れたパンツを濡らした。まあ1勝1敗ということで良しとしよう。——本当はいざとなったらツタヤTカードの300ポイントがあったんですけどね! 用意周到!

2008-06-19

夕食

食事を作るのが億劫になってガスト。シーフードドリアにドリンクバー。米澤穂信『クドリャフカの順番』(角川文庫)を再読。雨の日に10%引きになるチケットをもらう。やったね、明日はハンバーグだ!(ガストの)。雨よ降れ。ついでに3の付く日と3の倍数の日に30%引きになるサービスもあればいいのに。潰れるか。

センスなし

先日宮崎貴士さんとお会いした際にいろいろと四方山話をしつつ、当然話題は秋葉原の事件にも及んだ。

加藤容疑者の残した言葉は、一見するとネット上の非モテ論者の言説に似ている。しかし(私の理解によると)非モテ論というのは概ね「お前らまた電通様の言いなりですか。リア充(笑)スイーツ(笑)」といった、反(恋愛)資本主義、脱消費社会的な体裁を取っていたのではなかったか。
加藤の、女が欲しい金が欲しい車が欲しいという、まさにリア充を目指す欲望のベクトルは、むしろネットの非モテメンタリティの対極にある。消費社会の圧力に抗する「攻性防壁」としての非モテの論理が、加藤にとっては何ら機能していないばかりか、ひどく劣化した形で欲望と怨念を正当化する裏付けとなってしまった。
その捩れに誰も突っ込みを入れる者がない寂しい場所(携帯掲示板)を、よりにもよって選んだ加藤の「センスのなさ」。処刑された宮崎勤にも感じたが、加藤はオタクとして、あるいは消費行動、服装、ネットコミュニティ選びと、全方向的に決定的にセンスを欠いている。金も女も友達も仕事もなくても、センスがあればそれなりに楽しく生きられる。この「センスのなさ」が何よりも致命的だ。そうしたセンスを磨くには何らかのコミュニティに属するしかないが、コミュニティに属するにはセンスが要求される。堂々巡りだ。
だが、あえて空気を読まず突入することで、罵倒されいじられ突っ込みを受ける、そうした形でコミュニティの中で居場所を得るという行き方もあったはずなのだ。加藤には車よりも携帯電話よりも、一台のパソコンがあればよかったのかもしれない。同じネットでも、パソコンと携帯電話の間には大きな距離がある。その距離を、加藤にとって本当に役に立ったかもしれない言葉は越えられず、変質し毒となりかえって心を蝕んでいったのではないか。

というような話を世間話の合間にしたりしなかったり。新バンド「図書館」の動向など伺う。野望が実現するといいですね!

2008-06-18

夕食

夕食はカルボナーラ。具は椎茸とスモークスペアリブ。スペアリブは函館のノイ・フランク製。炒め物ならもう何に入れても美味い。レタスと胡瓜をマヨネーズ+柚子ぽん+柚子胡椒+胡麻油で和えたサラダ、インスタントの葱わかめスープを添えて食う。

ぶらぶらうざうざ

そういえば実家に帰って最初にやったことは、パソコンのウィルスチェックとブラウザのグレードアップだった(ほかにすることはないのか。ない)。購入時に入れたのはGraniで、デザインも使い勝手もほぼ申し分なかったのだが、唯一の不満がAutoPagerizeが使えないこと。特に両親が利用することを考えると、ページ遷移の手間は少ないほうがいい。それでSleipnir 2.7.2に移行、Advance Styleを選択しGraniと同じデザインで多機能を意識することなく使用できるようにした。もちろんプラグインにはAutoPagerlikeAutoPagerize for SeaHorseというのもあるがSITEINFOが独自仕様だったので、infogamiwedataを使用していたAutoPagerlikeを選んだ。SeaHorse必須)、ついでにTextLink風を入れた。意外にプラグインが少ないようなのは、国内向けのブラウザで開発者の数が少ないためかとも思ったが、実のところFirefoxならアドオンで加えるような機能はほとんどデフォルトで(てんこ盛りのスクリプトとともに)装備されているのだった。この「全部入り」仕様はいかにも日本製という感じがする。
ところでFirefoxは最初から選択肢になかった。せっかくだからWindows限定のブラウザにしてみたかったのもあるが、何よりFxはイチから育てるの面倒なんだもん!

Firefox3正式版リリース

深夜3時に目が覚めてしまったので、別に祭りに参加する気もないがFirefox3正式版をダウンロード。うーん、RC3に比べて不安なほど代わり映えがしない……。ということは今のところ不具合もないわけで、不安を抱く筋ではないのだが。まあいいや。
入れてあるアドオンは、どれが正式対応版でどれがNightly Tester Toolsで無理矢理動かしてるのか定かでないにせよ、まずは不自由なく動いている模様。以下に使用中のものを列挙する。MacOS X(10.4.11)にて動作。バージョンは2008年6月18日現在。

Adblock Plus 0.7.5.4(広告カット)
bbs2chreader 0.5pre2(2chビューワ)
Context Search 0.4.3(テキスト範囲指定の検索メニューにGoogle以外を追加)
Copy URL + 1.3.2(URLとタイトル、選択文字列をコピー)
Custom Buttons 0.0.3.2(ツールバーに自分で作成したボタンを追加。現在無効化)
DownloadHelper 3.0.4(動画・画像ダウンローダ)
FireGestures 1.1.2(マウスジェスチャ)
Fission 0.9.7.1(Safari風にアドレスバーにプログレスバーを表示)
Greasemonkey 0.8.20080609.0(スクリプト使用)
・AutoPagerize(ページをめくらずどんどん繋げる。必須!)
・LDR Full Feed(ライブドアリーダーに全文表示を加える)
hatenabar 0.5.5(はてな各サービスのツールバー。現在無効化)
Nightly Tester Tools 2.0.2(アドオンの互換性チェックを無視)
PDF Download 1.0.1.1(PDFの扱いを選択。現在無効化)
PicLens 1.7.0.3458(画像検索をスライドショーで表示)
Resizeable Textarea 0.1d(入力フォームの大きさを可変に)
Safari View 1.3.3(閲覧中のページをSafariで開く)
SBMカウンタ 0.3.1(被ブクマ数をステイタスバーに表示。現在無効化)
・被はてブ数を表示するブックマークレットを使用
ScrapBook 1.3.3.6(ウェブページの保存・管理。あんまり使わない)
Stylish 0.5.7(サイトごとにユーザスタイルシートを選択)
Tab Mix Plus 0.3.6.1.080416(タブ機能強化)
UnMHT 4.3.0(MHTの表示と保存。ふたばちゃんねる用)
View Dependencies 0.3.3.0(ページ情報に項目追加)
テキストリンク 2.0.2008052801(リンクなしのURIをダブルクリックで読み込む)
合間合間に 3.2.3(ふたばちゃんねるで不快な投稿を非表示に)
GrApple Delicious(blue) 1.0(Safari風のテーマ。デフォルトテーマがあんまりなので)

これだけ入れてもストレスなく動くのは大したもの。同人系の画像がたくさん表示されるサイトを数十タブ同時に開いても落ちなくなったし、読み込みも速い! それでもSafariを捨てられないのはもはや習い性か。

2008-06-17

ゆっくりしすぎた結果が略

函館でゆっくりしてたら、また日記の書き方を忘れてしまった。
いや、当初は今度こそ毎日更新しようと思ってたんですけどね。せめて感想くらいは書こうと積んであったCDとか漫画とかもわざわざ持っていったんだけど、それすら手を付けず。日々の生活の圧倒的な実在をログにして再確認する必要などどこにもないのだった……前にもこんなことを書いたっけ。書いてた。
それもこれも5月の函館が寒過ぎた。リラ冷えとはよくも言ったもので、最低気温は常に一桁、日中15度を越える日はほとんどなかったのではあるまいか。津軽海峡に浮かぶ島嶼であった函館山と陸地を結ぶ砂州の上に築かれた函館の街は、どこにいても始終海風が吹き抜ける。おかげで夏も涼しいのはいいけれど、とにかく寒くて出歩く気がしない。食べ歩きも思わぬ自重(じじゅう)の増加に自重(じちょう)した。寿司は美味かったけどね!

で、先月末に東京に戻ってみるとガステーブルが壊れており。帰省直前に掃除をした際にどこかを打ったのか、揚げ物用の温度センサーが付いた側のバーナーが使用できなくなっていた。より正確には、ツマミを手で押さえていないとガスが止まってしまうのだ。幸い強火力バーナーは無事なので、調理の手順と時間が多少増えるのを我慢して使っているが、地味にストレスが溜まる。ちなみにいつ購入したかを調べると、ちょうど2年前だった。ブログって便利!(そうか?) まあ安物買いで2年間使えたのだからいいか。今度買うなら押しボタン式でパロマ以外のにしよう、と思ったらリンナイ結構高いよ。

実家の庭で満開だったツツジの色も忘れかけ、今は紫陽花の季節。函館から持ち帰った冷気で海の底のようだった部屋にも、ようやく初夏の匂いが入り込み。徒然なるままに多摩湖自転車道を起点の武蔵野から終点の多摩湖まで、うっかりママチャリで走破したりする今日この頃です。